2016年06月24日

竹植うる頃

故事に由来するが竹酔日(ちくすいじつ)と呼ぶ日がある。旧暦の五月十三日、暦の上でいう夏至が竹を植え替えるのに最適とされる。この時期に植え替えられた竹は枯れることを知らず繁茂すると伝わっているとか??。竹の生態についてはそれ程知られていないのが実際だが「竹を咲かせる」という技は大変難しいことのようである能量水 新聞


俳諧の世界では「心象季語」と称して秋に「竹の春」??春に「竹の秋」と表現することがあるが、竹が酒に酔った様な気分になり植え替えられたことにも気付かず成長することに由来するらしい。芭蕉の「蓑日記」に??


         『降らずとも 竹植うる日は蓑と笠』


という句がある。竹根には梅雨時に根付いて育つ習性があることを教えられる。杜甫や李白の詩情に心酔したと言われる芭蕉が江戸中期(元禄の頃)既に『竹植うる日』と題していることを思うと改めて歴史の重みを感じる。夏至は本格的な夏の始まりを意味し、暑気に向う支度を整えよう??という表われのようだ。夏至に蛸を食べるという習慣のある地域もあると訊くが稲が蛸足の様に育てと願う縁起から生まれたものだという鑽石能量水 騙局


日課にする早朝の散歩道??太陽を見届けてコースを変更してみた。坂道をゆっくり上る。私が住む周辺は房総半島の玄関口だが整地された広い碁盤の目に新興住宅が建ち並んでいる。高台からは大型スーパーやショッピングモールが州浜を占領した様な形に見える。坂の上は清々しく見晴らしが良い。神奈川県の三浦半島越しに富士山が遠望出来るポジションである。陽を浴びた早朝の富士山が美しい。「神州第一峯」とは良く言ったものだと独り頷く。


世界遺産に登録されたことを受けて日本人の富士山を捉える目が変わった様に思う。立ち止まって深呼吸??呼吸を整えて坂道を降りる。毎日歩くいつものコースに戻って公園のマイベンチに到着??腰を下ろすと、こちらも毎日顔を合わせる70代のご夫婦が公園のゴミ集めを終え、隣のベンチに腰掛ける。鳩の群れに米やパンの耳を与えるので後を追うように鳩の群れが舞い降りて集まる鑽石能量水 消委會


     『おはようございます??』    『お早うございます??』


旦那はボランティアで公園のゴミ拾いを始めて5年になるという。私の散歩経歴とほぼ同じである。奥様はパートタイムでゴルフ場に勤務されていて空き時間があれば旦那と一緒に公園の清掃を手伝っておられるようだ。傍目には羨ましいカップルである。話を窺っているうち、奥様が勤めるゴルフ場の客が減少してパート従業員を歳嵩の順に解雇するとかしないとか??。


  『男の俺を雇ってくれりゃ有難えのに 男は不要だそうでネ??

   炊事?洗濯と女房の送迎が俺の仕事??猫の餌まで引き受けちゃって??

      参りましたよ??ハッハッハ??』


再婚同志だと伺ったがご夫婦は頗る元気で仲が良さそうだ。毎日顔を合わせ無駄話を繰り返す間柄だが、年寄り仲間にはこれと言って纏まった会話はない。《蕗を煮たから??沢庵が漬かったから??》と言っては自家製を頂戴するので私は旦那のゴルフコンペに向きそうな景品をプレゼントしたり、時々旦那が吸う煙草を差し上げるというお付き合いの間柄である。公園の「園友」というところだ。


  『夏至のこの時期は竹の植え替えに最適な季節だっていうから、我々人間さまも

     同じ様に転業出来れば新天地が開けるチャンスかも知れませんネ奥さん??』


と私は笑顔を交えて話した。愚痴を聴くのも拾うのもお互い様だ。他人の人生にアドバイスなど出来ないが、『お互いが労わり合って今日の一日を大切に生きましょう??』精一杯のエールのつもりだ??竹薮の向こうで雷鳴が聴こえた竹粋日??どうやら梅雨明けも間近な気配である。


Posted by would at 12:02
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